松山文創園區は煙草工場だった広大な敷地を利用して建設されました。こ約75年前の老建築を見事にリノベーションし、展覧会や藝術活動を行う場所として生まれ変わった一大文化総合施設です。台湾ではここ数年、それまで放置されていた古い建築物の価値を見直し、「文創(文化創意の略)」をテーマにしたクリエイティブな空間として、新たな命を吹き込む動きが活発です。工場を再利用した例としては、新光華市場の近くにある「華山1914創意文化園區」がさきがけ。華山は酒工場の跡地ですが、「松山文創園區」はその昔、煙草工場でした。1937年に建設された「松山煙草工廠」が1998年に閉鎖され60年の歴史に幕を下ろした後、工場跡地は2001年に「市の史跡」に指定されます。その後、1930年代のものとしては台湾最大のこの建築をどう生かすか、政府や産業界、周辺住民を巻き込んださまざまな議論の末、現在のような文化施設を建設することに決まったそうです。